保護される雛や幼鳥には、
足に障害があるケースが多いです。
保護した時に障害がなくても、
間違ったフードを与えていると、
栄養不足により足に障害が出てしまうことがあります。
フードに関してはこちら ↓
鳥類の雛の成長は、
哺乳類の5倍で成長すると言われており、
成長期には多くのカルシウムが必要となります。
骨の形成にはカルシウムだけでなく、
カルシウムの吸収に関わるビタミンDも必要です。
不足すると、
足が両サイドに開いてしまうペローシスや、
足やクチバシに変形が見られるクル病といった障害が出ます。
画像は足に障害のあるハシブトガラスの雛
ハシボソガラスの雛
成長期の早い段階で対策することにより
矯正することが出来ますが、
ある程度成長していると矯正が難しくなります。
まず、雛は平らなところで育てず、
雛が調度よくおさまるサイズの
どんぶりなどに座らせて育てます。
容器が転がらないよう
ある程度重みのある
陶器や植木鉢などがいいでしょう。
容器を固定するのに、
植木鉢スタンドを利用する方法もあります。
カラスの雛は人間の赤ちゃん同様
最初は立てません。
そのうち立てるようになるだろうと思っていたら、
足に障害が出ていた…
というケースもあるので、
まずは障害を出さないために
下記動画を参考にして下さい↓
平らなところで育てると、
自らの体重で足が両サイドに広がり、
そのまま成長してしまうことがあります。
これはカラスだけでなく鳩も同様です。
どんぶりで育てる利点は、
足が両サイドに広がらないように矯正するだけでなく、
どんぶりの縁を握らせることで、
握力を鍛えることもでき、
止まり木への移行がスムーズです。
更に、
雛は自分の体が汚れないよう、
お尻をお椀の外に突き出して糞をするので、
雛の体が汚れません。
新聞などを敷き、
その上にどんぶりを置くようにすると、
敷材だけを取り換えればいいので、
お世話がとても楽になります。
どんぶりは、
新聞紙などで包み、
深さがある場合は、
新聞をクシャっとさせ底に敷き、
雛が縁を握りやすいよう深さを調整します。
画像をクリックすると、
矯正の仕方を説明した動画に飛びます↓
当たり前の話ですが、
食べたもので体は作られます。
間違ったフードを与えながら、
矯正やリハビリをするのはただの虐待です。
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※この記事は自身の経験と数多く寄せられる保護相談に基づき
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重い障害のあるハシブトもハシボソも育て上げております。
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